平成27年9月 松本さん宅 お棚拝見 


残暑の日、松本進さんのお棚拝見です。横浜駅から徒歩で15分位でしょうか、ご自宅に訪問しまし た。マンションの9階で、ランドマークに代表されるベイエリアが一望できるベランダが棚場です。小品としても小振りの樹が100鉢程でしょうか。ベランダ一杯に所狭しと置かれています。横浜一砂会に 入会し、4年弱ですが、とにかく樹を増やしたい一心でここまで来た時期なのでしょう。(どの樹を見てもほしくなるのは私の経験でも同じです。)

9年前の60才の時に胃ガンの全摘手術を行い、退職後の残された人生をどう過ごすかと考えていた折、当会の重鎮遠藤さんの奥様と本人の奥様が友人で、ベランダの草花を見て当会の展示会に誘って下さったそうです。術後、体力に自信がなく、余り体を使うことは無理だが、この小品盆栽ならやれると思い入会したとのことです。その後は大変熱心で、毎月の例会での会場設営、片付け等率先してやっています。取り組む姿勢も、非常に積極的で、意欲旺盛、研究熱心です。いつも例会では、話題の中心になり盛り上げ役に徹しています。さて、同行していただいた広報担当の津田さんの写真撮影の終了後、助言めいたことも話をさせていただきました。

助言として、


・棚場に限度があれば、樹の入れ替えを行う
樹種で10~15種類(松柏、雑木を合わせて)各10鉢程度(1種毎に)、
樹形、大小、左右の向きも考慮する


・樹の購入に当たっては古さを重視、改作等で2~3年で飾れる様な樹を選ぶこと
なお、購入に当たっては出来るだけ先輩に同行してもらい相談すること


・盆栽書はもちろん、数多くの樹を見て鑑賞眼を養うこと


・常に展示会を意識すること


・若木はその木の将来性・特性をつかみ、3~5年先を見据えて選定・培養すること


・失敗を恐れずチャレンジすること


・年間のその時期の手入れ・培養を手抜きしないこと

私自身にも言い聞かせていることでもあり、強制ではありませんので、あしからず。 ご厚意に甘えて ご馳走をいただきながら盆栽談義に花を咲かせました

奥様も非常に協力されている様であり、これからの精進次第で立派な棚場になると確信しました。


お互いに健康に留意し、一年でも長く続けられる様、頑張りましょう。

(島津 毅 記)